こんにちは、さいとうです。
ついに後戻りできない決断の時が過ぎました。
経営ってほんと勇気がいりますよねー。
一昨日の前かがみで座ってないと眠ることも出来なかった胃の痛み(一晩で治りましたけど)、
自分には珍しく精神的なもんだったのかもしれません(汗)。
いつだったか、
小さいお店のとき(ぐるめぱどのHPだったか・・・)のブログで何年も前に書いたことがありますが、
その頃からすでにランチで経営を成り立たせることは難しいと思っていました。
お店を大きくするときにランチをやめ、スタバに近いワッフル専門のカフェという選択肢が自分の中にありました。
そのときの事は今でもはっきり覚えていますが、
結局、ランチ無しで月商600万を超えることは難しい、
また、今までランチを楽しみにしてくれていたお客様の新店舗への期待を裏切ることへの怖さ。
という二つの理由からランチを廃止する勇気がありませんでした。
そしてメニューをそのままに店舗拡張。
正解はどうだったんでしょう・・・
判るはずがありません。
そもそも答えなんて無いのかもしれません。
移転当初二年間は予想をはるかに超える売上がありましたし、
利益率が低くてもそこだけ見れば正解かもしれませんし、
それがゆえに起こる甘さや油断。
そこをとれば失敗です。
今の現状を一言で表すなら
過去の栄光が頭に残り、全ての対応が後手後手にまわった。
つまり「対策が遅い」ということに尽きると思います。
資金力がある企業ならいざ知らず、小さい会社が一度でも対応を遅らせたり判断を誤ると、
その失敗を取り戻すだけで相当な労力とお金が必要になるってことを身を持って経験しました。
この二年間の心労、そして現実問題である借入金の増加。
はたしてこれは苦労なんでしょうかねー
これも判りません。
苦労と思えば苦労なんでしょうが、
その苦労と引き換えに得た物(経験値)がたくさんあります。
そして過去の苦労はすっかり忘れてしまいますが、
経験値はデータとしてしっかり自分の中に残りますからね。
ベルクラインで経験した利益率の低さなどものともしない脅威的な年商。
ベルクラインで経験した利益率の低さから来る脅威的な経営悪化。
この両極端な環境を乗り越え得たいろんな経験は、誰が何と言おうと自分のプラスになってます。
ベルクラインにおける今回の改革はそれらの経験が後押ししてくれた結果の決断。
特に大きかったのはリエールでの経験です。
ランチの無いモーニングとワッフルだけの業態で始めたリエール。
結果は散々・・・
開店資金の回収どころか一年間で数百万円の追加借入の末閉店。
マジでこのまま倒産かと腹をくくりました。
そんな状況でも助けてくれる人がいました。
チャンスをもらった自分は方針を変えることなく
新しい一種のモーニングとワッフルメニューで再起をはかりました!
「カフェは人が気軽に集まる場所」という信念の元、
個展やイベントの開催など、いろんな方々のご協力もいただきながら徐々にお客様が増え、
営業時間が短くなったにもかかわらず平日は去年の2倍の売上を達成しついに黒字化。
実質一種類のランチ代わりにもなるモーニングメニューとワッフルだけでも採算に乗せることが出来るという貴重な経験を得たわけです。
もちろん勇気も!
ベルクラインはリエールのようなロケーションはありませんが、
気軽に立ち寄れる環境づくりのためにやれることはまだまだあると思います。
人気のランチを廃止することは申し訳ないという気持ちはありますが、
それは決して経費削減が目的ではありません。
今までのランチメニューは人手がかかります。
それを廃止することでその分の人件費を他の時間帯に振り分けお客様の利便性を拡大する。
つまり営業時間を大幅に拡張し、いつでも気軽にゆっくり過ごせるというカフェ本来の役割を担うことが目的です。
もし、単なる食事の場所でないカフェの本質を追求するという原点回帰の営業が受け入れられなければ、もはやカフェという業態はマーケットから必要ないとされている。同時に自分の経営観は間違っているということでもあり諦めもつきますしね。
今回の改革の本質は
「お客様の行きたいときに営業しているカフェ」
に生まれ変わる。
これだけならスタバやコメダと同じかもしれません。
が、
ベルクラインには今も月間3000皿以上食べて頂いている自慢の「ワッフル」があります。
ワッフルこそが他店との差別化の商品!
お昼代わりや仕事帰り、飲み会の締めなどなど
今後はいつでも気軽に立ち寄って頂き、ゆっくりおいしくくつろいで頂けるよう朝9時から夜の11時まで営業させて頂きます。
もちろん新しいランチメニューもきっと受け入れていただける(パスタが無くなっても許してくれる)お客様も少なからずいらっしゃると信じてやみません。
新メニューはまもなく発表いたします。
そして
死ぬまで死ぬ気で死なないように頑張ります!
じゃあまたね。